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June 09 6月5日ふうわり、ふうわりと流れていくものが、
もしかしたら好きなのかもしれない。 保坂和志の「明け方の猫」も、 浅野いにおの「素晴らしい世界」も、 ミシェル・ゴンドリーに観られるあの世界観も。 わたしには、突発的に、 こころが、真っ黒なインクで染められて、 一生懸命、拭いても拭いても拭いても、 黒は広がっていくばかりで、 元々持っていた自分の色を忘れてしまう、 そんな面倒臭い状況に陥ってしまう時がある。 それでも、わたしの存在を、 全肯定してくれる存在のうれしさを知っているから、 どんなに辛い時にでも優しくありたいと思うのだけど。 なかなかうまくいかなくて、 少年を振り回してしまってるのに。 いつも少年は、わたしの手を離さない。 世界の終わりが近づくような、 なんかどうしようもない虚無感が、 たまに僕を追いかけてくる時があって。 そいつに追いつかれた時は、 もう本当にどうでもいいやって思って、 仕事も、友達も、文学も、音楽も、映画も、 全然面白くないし、 全然響いてこなくて。 そこから抜け出す方法っていうのを、 勿論探しているのだけど、 本当にたまにやって来て、 もがき苦しむ辛さだけを残して、 気が付けば去っていって。 そしてまた、忘れた頃に、 そいつは追いかけてきて。 はっきり言って、 そいつへの撃退法なんかなくて、 生きている限り取り憑かれているそいつと、 一生戦っていくしかなくて。 だから、 一緒に戦ってくれる相手を見つける為に、 僕達は生きているのかもしれない。 仕事も、友達も、文学も、音楽も、映画も、 勿論楽しいけど。 やっぱり君といる時が一番楽しい。 ふうわり、ふうわりと、 世界が流れるように、 こどもに一つの物語を丁寧に説くように、 そう話す君のリズムが、 もしかしたら一番好きなのかもしれない。 確かなものなんて、 あるようでない二人だから、 本当は、不安で不安で仕様がなくて、 その不安にわたしは掻き消されてしまいそうになるけど、 繋がっていることの、 意味や、理由を、 常に生産していくことなんて、 本当はどうでもいいことで、 理屈に縛られてしまうなんて、 ものすごく馬鹿らしいことで。 だから、 自分の感情を信じるままに、 如何なる状況にも流されないように、 しっかりと君の手を、繋いでいようと思った。 (再録) * * * * * 6月5日、わたしたちは入籍しました。 |
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